2024 NZ留学日記 #12 part1 Shunsuke Iwata[S&C]

※このブログは3月9日に書かれたものです。

現在岩田君は、ラグビー日本代表のS&Cとして、男子15人生の菅平合宿に参加しています。
中央の帽子をかぶっているのが岩田君です。(日本協会インスタグラムより)

こんにちは。立命館大学4回生の岩田駿亮です。
※この時点では卒業していなかったので立命館大学とありますが、現在は立命館大学を卒業しています。

先週までは南島中部のChristchurchにいたのですが、今度は北島北部のニュージーランド最大の都市Aucklandに来ています!
※前の記事ははこちら https://attipect.com/?p=3684

今回のBlogに関しては、以下紹介させていく方々との写真は撮れなかったので、文章量が多めとなりますが、自身の最後のNZ留学日記となるので、是非目を通していただけると幸いです。

私がここAucklandに来た目的は、卒業後現地の大学院進学を視野に入れているのでその見学が目的です。

そこがメインの予定だったのですが、幸いにもCrusaders International Academyで知り合った方に繋げてもらい、Grammar TECというクラブラグビーのS&Cコーチ Juan Pablo Sahilicesさん(以下JPさん)の元で、一緒に活動させていただきました。

まず、結論からいうとこの方との時間がとても濃く、S&CプログラムからS&CとしてNZで働くことの現実
JPさんのキャリアで学んだS&Cとしての心持ちなど本当に様々なことを熱心に教えてくださいました。

JPさんはアルゼンチン出身の方で、2013年にNZで来ました。元々はPlayerだったのですが、その後にS&CとPlayerを兼任。
そして現在はS&Cのみで活動しています。

経歴としても、Auckland州代表や、母国アルゼンチンでSevens代表でも活動されていました。

まず初めてお会いした際、JPさんのお家に招かれました。

そこでコーヒーを頂きながら、まず1つ質問されました。

“どのスポーツもだけど、ラグビーにおいて一番時間を取るべきセッションは何だと思う?” 

僕は”Skillセッションです”と答えました。

すると続けてJPさんは話し始めました。

“そうなんだよ。チームによるけど、HCは俺らS&Cセッションが一番長くなることを望んでいない。もちろんPlayerもだ。
S&Cはラグビーに無論不可欠なものだ。だけど優先順位はトップではない。俺らはそれを理解しなければならない。
自身のエゴでコーチングをしてはいけない。”

これはコーチング側からしたら、当たり前のことなのですが、周りのコーチ陣と協力をしてプランを立てていかなければならないチームスポーツにおいてとても大切なことだと思いました。

またその後に続けて、“今後のキャリアプラン何か考えているか?“と質問されました。

私は”海外大学院でSports Scienceを学び、現地のスポーツチームでS&Cで働くことを目指しています。NZも候補のひとつで、ラグビーチームで働くことにも興味があります。“と答えました。

するとJPさんは自身の現状について赤裸々に語ってくださいました。

JPさんは現在S&Cとしてラグビーチームで活動されていますが、それ以外にも3つの仕事(パン屋さん・芝刈り・体育教師)を兼用しています。

クラブラグビーでS&Cとしての収入は、詳細は避けますが年間3桁には達していません。

そのため週でほぼ休みなく働いているそうです。パン屋さんでの仕事は朝4時から始まります。
クラブラグビーの練習は夜なので、20時過ぎまで練習をし、家に帰り、次の日は3時起きで仕事に向かいます。
その後、午後は、その他の仕事を行うそうです。

そのお仕事での収入と、奥さんのお仕事の収入。お2人の収入を合わせて、生活しているそうです。

僕はS&Cの仕事で生きていくことは甘くないことは理解していました。

大学入学時にS&Cとして、将来も働きたいです。とその時のS&Cコーチの方に言った時に、何度も“他の仕事にした方がいい””そんな甘い世界ではない。やめた方がいい“と言われました。
それでも僕はこの仕事には、その苦労を超えるほどの魅力があると思い、迷いはなくこの世界で生きていく決断をしました

しかしながら、ここまでリアリティーのある話を聞いたのは初めてだったので、少し衝撃を受けました。

その後に我々英語のネイティブスピーカーではない者が、英語が主言語の国で活動することの過酷さも教えてくださいました。

その話が一通り終わった後、JPさんは私に質問しました。

“君はそれでもS&Cとして、この世界で働く覚悟はあるか?”

私は即答で”はい”と答えました。

すると部屋からパソコンを持ってきてくれ、S&Cに関しての自身の講演資料やプログラムなど様々な情報をシェアしてくれました。

私自身が大学時代に行っていたプログラムにも、興味関心を持っていただき、お互いに情報交換をして、ディスカッションをしました。

その際、JPさんの大切にしているS&CとしてのCommandments(戒律)を教えていただいたので、この場で少しシェアさせていただきます。意味は自分で調べてください。

このようにS&Cとしてのスキルはもちろんのこと、多くのことを教えていただきました。

この場を借りて感謝申し上げます。

今回はここまでです。

次回、Part2は最終回になります。

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